一緒に見えるけど、違うんだよね
お好み焼きを鉄板で自分で焼くスタイルの店では
通称テコとかヘラとかコテとか、地域によっていろんな呼び名のある
焼くための専用道具が用意される
あれの小さめのものが、一人にひとつづつお皿とともに
席に配膳されるけども
自分はあれでうまく食べることができない
口内へきちんと送り込めず、口の両端からボロボロとこぼれ落ちてしまう
口に含もうとした時の歯にカチッとくる金属感も嫌
誤ってヘラにほんの少し取り残してしまったりしたら
すごく取りにくいし、唇を尖らせて取らなきゃいけない
面白い顔が、さらに河童のようになるなんて
何を好んで金属の塊にかぶりつかねばいけないのか
自分以外の家族はいつも美味しそうに嬉しそうに
金属の塊を使って食べ続ける
なので小学生のころから、私だけずっと箸派だ
先日また、実家の家族と食べる機会があった
付き合っているときには気づかなかったのだけど
自分の連れ合いはヘラを置きっぱなしにして箸で食べていた
それに気づいた家族が「猫舌?」って聞いていた
そっか、あれを使えないと猫舌と思っていたのか
うちの家族は
確かに連れ合いは猫舌
似たもの夫婦とよく言うけれど
自分は猫舌ではないけれど
連れ合いの存在がちょっと嬉しかった